machi-kura まちづくり相談処 油長内蔵

プロジェクトの軌跡

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process KOTONOHA

蔵と出会う 江戸時代から現存した蔵。プロジェクトメンバーが2013年のある日に出会ったのは、蔵のあるどこか懐かしい風景。古い蔵や数奇屋風の庵が立ち並び、石畳が続く重厚な佇まいは、まるでタイムスリップしたような錯覚をメンバーに与えた。調査を進めていく中でその蔵は「油長」の屋号を持ち、持ち主は江戸時代から続く家系であることがわかった。またこの一角はその屋号が語る通り、油商の店が開かれ、多くの人が往来する場所であったことが判明していった。さらに持ち主が残していた古文書などからは「天保」や「昭和」の文字を読み取ることができ、そこからこの蔵の推定竣工年齢は江戸の後期から末期の可能性も強まってきた。気の遠くなるような時の移ろいを見守ってきた蔵。無言で建つその姿にプロジェクトメンバーはいつの間にか畏敬の念を抱くようになっていた。

地図

越谷市の歴史を守り未来へ継ぐこと。 2013年9月、蔵との出会いを果たしたメンバーは、歴史的価値のあるこの蔵を経営理念に基づき未来へ継承することを決めた。時期を同じくして越谷市による景観計画が施行。それは地域固有の歴史的資産を活かし、調和のとれた街並み形成を図るというもので、旧日光街道沿道地区も制定された。市の方針とポラスの想いが合致した。市との協議を重ね、蔵を半永久的に残すために市へと寄贈することを決定。積み重ねられてきた蔵の歴史に心から敬意を払い、今回のプロジェクトは本格的に幕を開けた。